|
|
|
写真館の目次に戻る
2004年11月1日掲載
A4Techのトラックボール WinTrack です。1990年代前半の製品と思われます。
今回、ebayにてパッケージ入り新品を入手することが出来ました。発売時期からしてとてもラッキーだったと思います。
始めにパッケージ。当時のMicrosoftのマウスとパッケージデザインが似ています。一方で社名はLogitechと似ているという、昔はちょっと怪しい感じのするメーカーでした。
付属のソフトウェアが5インチと3.5インチのFDで、D-Sub25ピンの変換コネクタが付いているあたり、やはり時代を感じさせます。
次に概観です。
本体は白のプラスチック無塗装で、当時のMicrosoftマウス同様、長期使用すると黄ばんで来そうです。
一見、無骨なお弁当箱風に見えますが、なかなかレイアウトはよく考えられています。ボタンが端に付いていることで、手の大きさに関わらず、ボタンに指をかけられます。
左ボタンは手前寄りに付いていて、親指の関節部分でクリックするのが特徴で、奥の方を押さえても反応はよくありません。
ボールは写真写りよりやや明るい緑色で、ビリヤードボールの緑色を想像して頂ければいいと思います。ボールは分解しないと外せません。
側面には切り替えスイッチが付いていて、2にすると2ボタン。3にすると、MouseSystemsプロトコルの3ボタン仕様になるものと思われますが、コマンドのバイト数が違うためWindowsの標準ドライバではポインタが飛びまくるだけです。
底面に見えている4本のネジを外すと、カバーが外れます。このとき、スライドスイッチのキャップも一緒に外れるので気を付けましょう。
基板の方にはダイオードやトランジスタ、電解コンデンサに水晶発振子と少し懐かしい部品たちが並んでいます。
スライドスイッチは小型のもの。ボタン下にはマイクロスイッチが使われています。ボールの支持部分は、別部品で一体化されていています。
外見が怪しい一方で、作りの方は結構しっかりしている印象です。
違いのわかる人ならばちょっと転がすとわかってしまうのですが、ボールの支持部分は一般的な廉価版製品とは異なり、回転検知のローラーそのもので支持するという高級機で採用されている方式を踏襲しています。
ボールベアリングを使う方式ではないものの、回転は初動も良くスムーズです。
基板上のネジ2本を外すと、底面から基板が外れると同時に、ボールの支持部分も外れます。
基板の裏面は至ってシンプルです。
ボールの支持部分を裏側から見ます。
これを固定している基板も丸くカットされています。
今回の分解結果です。
外見の怪しさとは裏腹に中身はなかなかしっかりと作られていて、こういうところが現在のA4Techの発展に繋がったのではと想像させる製品でした。
写真館の目次に戻る |